後輩の採用試験の勉強で…

 採用試験の時期になりました。後輩からは深いため息が…。

「自信をもって自分の教育論を言葉にすることが大切!」と思っています。

 

 しかし、多くの若い先生には、さまざまな施策と教科指導との間に溝を感じているように感じます。

「自尊感情」「自己有用感」「共感的人間関係」「自己決定の場」などなどを「教科指導」の場でどのように反映させるのか?と言う点で「???」のようです。

 多くの先生が「交流活動で…」「話し合い活動で…」と言われますが、なんかしっくりきません。

 

 しかし、『学び合い』では、これらは「当たり前」と思うのは私だけでしょうか?

そもそも、教育は人格の完成を目指して行われるものであり(教育基本法第1条)、ただ知識や技能の教授ではないのです。これは、日々の授業でも同じこと。じゃあ、日常の授業から人格の完成を目指していなければならないはずです。

 「自己決定の場」では、人格が問われます。他者のことを考え行動する。失敗もするかもしれないけど、関わることで「共感的人間関係」が築かれます。そして、「ありがとう」のことばで、「自己有用感」を高めることができます。それが、「自尊感情」につながり、人格を形成していくことになると思うのです。

 この「関わり」を経験するためには、制限付きの関わり合い(班交流・ペア学習)や習熟度別の関わりでは成し得ません。

 

 つまり、多種多様な生徒同士が関わることを保障する授業こそ「授業」ではないかと…。

 

 教科の内容を「教える」技術にとらわれる先生が多いように感じます。