明日から「福島」へ

 本校では、8月6日に平和集会を行っています。メインは、平和劇です。

7年ほど前から、平和劇で取り扱う内容を、事前に調査し、プレゼン形式で発表する部分を担当してきました。

今までに、「特攻隊」「福岡大空襲」「筑紫駅銃撃事件」などを現地に行き、戦争の痕跡を生徒と共にまわってきました。昨年は、広島へ。劇の内容が「佐々木禎子さんの生涯」だったので、実際に広島へ行き、調査を行いました。ちょうどこの時期で、とても暑く、爆心地のまで行きました。そこから、原子爆弾が炸裂したであろう、上空を見上げると、透き通る真っ青な空が広がっていました。当時も、同じように広島の方は空を見ていたかもしれないと思うと、戦争の惨たらしさを感じました。平和公園では、ダメ元で「原爆瓦」を探しました。ふと、足下をみると、表面が爛れた瓦の破片を見つけました。確かに、この場所(他の場所から土をもってきたらしいですが)、灼熱の地獄が存在した証拠だと感じました。そして、佐々木禎子さんのお兄さんにお会いすることができ、お話を聞かせて頂きました。そのとき、「禎子の話は本になったり、いろいろなところで語られている。しかし、本当の禎子は苦しみ、その苦しみに耐え、家族も耐え、壮絶な人生だった。」禎子の死後も、ご家族はさまざまな苦しみを負われてきたのでした。「その部分を語る本や話は少ない」とお兄さんは語られました。

 そこで、今回は「佐々木禎子さん第2幕」を行う方向になりました。そこで、禎子さんのご家族が受けた「ねたみ差別」と「今の福島の問題」になにか共通性があるように感じ、生徒と共に「現地:福島」へ行くことにしました。我々の手元には、新聞やインターネットの情報だらけです。しかし、真実は自分たちで確かめることが一番だと感じます。

 しかし、今、福島で起きている軋轢や分断は、目で見にくいということです。しかし、現地に行き、「こんなようすでした」という報告では終わりたくありません。学校に戻り、平和集会で、福島での問題点を伝え、生徒一人一人に何ができるかを考えさせるような報告をつくりたいと思います。

 まだ、私には見通しが立っていません。実際に現地の方のお話を聞き、感じたことを書き留め、そこから、偏見や差別をなくすための力や方法を、自分たちなりに考えてみようと思います。

 行程中は、私のFacebookにて、状況を報告してまいります。