福岡にも冬が…。&アンケートの信頼度って…。

 本日の朝の気温は3℃。早朝より、嫁さんに頼まれた洗濯物の乾燥のために、近くのコインランドリーへ。近所の山を見ると、わかりにくいですが、うっすらと白くなっていました。福岡にも冬が訪れました。近年は、雪が積もるということも少なくなった福岡ですが、今年はどうなるでしょうか?3年担任ですから、入試の日に限って大雪とならないことを、早くも願っております。


 さて、話は変わりますが、先日、ある種のアンケート結果が帰ってきました。校務分掌の都合で、21クラスすべての学級の結果を掌握できます。そこで、ある傾向が見えてきました。

 

 その傾向とは、「アンケート結果の信頼度は、学級集団の質」によって変化すると言うことです。

 「学級集団の質」というのは、ここでは、「学級内でどれだけ自分らしさを発揮でき、それを受けとめてくれる雰囲気があるか」というものです。

 例えば、「学校生活」に関するアンケートを行ったとします。

 あるクラス(A)では、学級集団の質が低い。つまり、生徒同士の関係性が疎であり、担任との信頼関係も希薄であるとします。

 一方、あるクラス(B)では、学級集団の質が高い。つまり、生徒同士の関係性が学級全体で構築されており、支え合う、認め合う雰囲気があり、担任との信頼関係も一定の関係があるとします。


 一見すると、クラス(A)より、クラス(B)の方が、「学校生活」におけるアンケート結果がよいように思われると思いますが、ときにこれが逆転して現れることがあります。なぜかと疑問に思い、逆転した2クラスを比較してみました。

 クラス(B)では、一人の課題を決して他人事にせず、学級全体としての課題として捉え、みんなで何とか解決しようとする学級指導が行われていました。教師も、学級の雰囲気を客観的に捉え、問題提起を生徒に行います。その結果、「自分に何かあっても、学級が助けてくれる。」「友達に何かあっても、学級は見捨てない。」という安心感が生まれています。それ故に、このような学級の雰囲気を壊すような要素を絶対に許さないという風土があります。そのため、日ごろの小さな課題を、見逃すことなくアンケートに記入するのです。そのため、アンケート全体の結果は低くなります。


 一方、クラス(A)では、仲間がどのような状況になろうとも、自分に利害関係が発生しない限り、関係をもとうとしない雰囲気があります。また、何か自分が嫌な思いをしていたとしても、それを発信しても受け入れてくれない雰囲気が学級にあると思い込み、発信しません。そのような状況が長く続くと、感覚が麻痺し、小さな課題は「どうでもいいこと」になってしまい。「自分には何も起きていないから、良いクラス」という感覚になり、アンケート結果は比較的高い数値がでてきます。


 本校でも、校内研究の検証データとしてアンケートを利用したりしていますが、学級の実態を把握しておくことが最も重要だと感じました。また、担任の先生で、アンケート結果でいろいろ考えたり、悩まれたりすると思いますが、今回、述べたような現実もあるということを踏まえて、頑張って頂きたいと思いました。

 もちろん、すべてのアンケートを否定するわけではありません。

 アンケート結果に満足している若手の先生に、知っておいて欲しいと思い、書いてみました。