アクティブ・ラーニングを支える学級での価値観を生み出すアイデア。
第2弾は、朝のホームルームです。
朝のホームルームでは、どんなことをされていますか?
○出席確認
○健康観察
○一日の連絡などなど、ではないでしょうか?
ここでのポイントは、2つあります。
① 生徒の主体的な活動の場とすること。
② 一人一人の存在を実感すること。
(1)①を具体的にするために…。
連絡事項などは教師が行い、一日の生活のポイントなども教師が話すというのが一般的ではないでしょうか?それでは、生徒は「先生が言うから、しなくてはならない。」「ルールだからやらないといけない。」という感覚になります。そこで、すべての連絡を学級委員(代議員)に行わせます。
そのために、朝のホームルームの前に全クラスの学級委員(代議員)を集め、今日の連絡を伝えます。このとき、ただ内容を伝えるのではなく、「なぜ、この連絡が必要なのか?」など理由も伝えます。また、各クラスの代表を集め、学年全体で大事にしたい気持ちや実践することを確認します。そうすることで、ただ連絡をするのではなく、自分たちで目標に向かっていくための意思疎通を行います。
現在は、「今日のミッション」と題して、学年全体で大事にしたい気持ちや実践することを伝えています。
(2)②を具体的にするために…。
健康観察が一番行いやすいタイミングです。まず、生活班で体調の悪い人やケガをしている人、欠席の人を確認します。そして、班ごとに結果を全体に報告します。このとき、委員さんが健康観察簿などに記入するために、「班の報告者→委員さん」という情報伝達をイメージされるかも知れませんが、「班の報告者→全員」を意識させます。
理由は、「体調が悪くても頑張ってきている人、ケガをしていて手助けが必要な人を、全員で支えるためには、情報共有が必要である。」と伝えます。情報を共有することで、生徒同士の関わりを円滑に行わせることができます。
また、欠席者や遅刻者など、その場にいない生徒については、全員で確認し、学習プリントの保管や係の仕事の代理など確認するとともに、黒板に名前を記入して、存在を全員に意識させます。
(1)(2)がアクティブ・ラーニングにおける「主体的な生徒の関わり」を生み出すと思います。
「授業は自分たちでつくる」という主体性や「個を大切にできる集団」をつくりあげるきっかけになると考えています。
アクティブ・ラーニングとは、教科指導の場のみで行われるものではなく、教育活動全般を通して行われるものです。(←文科省の言葉っぽいですね)