AL基盤講座No.5 席替えのポイント「席替え?班替え?」

みなさんは、「席替え」をどうされていますか?

学校でやり方などが決まっているところもあるようでが、今の勤務校にもルールがあります。

このルールは、生徒会から出ているもので、伝統のようになっています。

それは、「席替え」とは言わずに「班替え」と言っていることです。言い方がちがうだけではありません。

もちろん、決め方にもルールがあります。

 

「班替え」をするときは、まず班長を決めます。

決め方は、立候補者を募り、定員(男子3名、女子3名)以上の場合は、選挙を行い決めます。

定数の場合も、信任投票を行います。

 

その後、「班長会」を開き、だれをどの班にして、どの座席にするか班長たちで決めさせます。

ただし、ここでの視点は「仲間づくり」です。なので、私は、班長に2つの課題を出します。

1つめは、この班替えで「みんながハッピー。学級全員が笑顔になれる班をつくること。」

2つめは、「なぜこの子がこの座席なのか、学級全員に理由があること。」です。

 

班長たちは、素案をつくってきます。

私は、「なぜ○○くんはここなの?」「なぜ○○さんはここなの?」と一人ずつ理由を聞きます。

班長たちが明確な理由が言えなかったら、やり直しです。

身体的な配慮、教師のみが知る人間関係は、こそっと臭わせます。

しかし、教師よりも子どもたちの方が、人間関係の近況を知っていたりもします。

第2案をもってきます。

班長、教師で確認。双方でGOサインがでたら、発表となります。

この作業は、時間もかかり、めんどくさいこともありますが、学級について班長と担任が責任を持つという意識を確実に持たせるために必要なことです。

 

朝、学級の雰囲気を感じて、班長を集め、目的に沿っていなければ、指摘を行います。

班長は、雇われ班長ではありません。

自分の班はもちろん、学級全体を考え、行動します。

 

「仲間」を大切にすること、自分たちで創り上げる雰囲気をつくります。

 

追加になりますが、ここまで人間関係を考えた班だから、授業でもこの班で学習(班学習)をさせることが良いのではないかという考えもあります。

しかし、あくまでこの班づくりでは「人間関係」だけを重視しています。必ずしも「学習」をベースにつくってはいません。

授業では、「人間関係のサポート」も大事ですが、「学力面でのサポート」も必要になります。

いつ、どのようなサポートが必要かは、予測ができません、大事なのは、両方のサポートをいつでも受けることができる環境を整えることです。

 

「人間関係のサポート」は「班づくり」で、「学力のサポート」は自由に相手を選べる環境づくり(立ち歩きOK等)で、生徒相互の関わりを促しています。