合唱コンクールの時期ですね!

 私は、合唱コンクールに取り組む生徒たちの姿を見るのが楽しみでしかたありません。私は、理科専門ですから、具体的な歌唱指導などはできません。しかし、子どもたちが、「あーだ、こーだ」と言いながら、クラスを1つにしようとする姿はとても大好きです。

 練習の初日に、リーダーに頼んで5分間だけ時間をもらいました。私が、合唱コンクールに向けた取り組みで、子どもたちに伝えることはこれだけです。「目標はなに?」(生徒「金賞です」)「じゃあ、目的は?」と聞くと考え込む生徒もいます。しかし、昨年担任をしていた生徒からは、(生徒「クラスが一つになることです」「仲間を受け入れることです」)など、アクティブ・ラーニングと同じ答えが返ってきます。

 「そのとおり。」

 「体育会でも、同じようなことを言いました。でも、体育会では走ることが苦手な人は、綱引きとかに出場したりすることができました。じゃあ、合唱コンクールではどうでしょう?歌うことが苦手な人は、歌わなくてもいい。としますか?それはできませんよね。その人の気持ちになったら、毎日の練習は苦痛でしかないと思います。しかし、私は「きれいな合唱」「上手な合唱」を目指すのではなく、「私たちの合唱」を目指さなければなりません。そのためには、みんなの声が必要なのです。歌が苦手な人が声を出すためにはどうしたら良いでしょうか?それは、まわりの人が変わる必要があります。違いがあっていい。違い受け入れることが、自分たちらしさであり、なによりも価値の高いことであることを、真に理解することが必要です。」

 私は、それしかいいません。あとは、子どもたちに任せます。

 集中力が切れて、遊び始める子もいます。そんなとき、リーダーや周囲の子がどのようにするか、教室の隅っこでにやにやしながら見ています。声を出すことが苦手な子が一生懸命に歌っています。そんなときに、周囲がどう反応するか、これも隅っこでにやにやしながら見ています。

 そして、練習の最後に、「講評」をします。もちろん、合唱方法ではなく、「人と人との関わり合い」についてです。

 それだけで、みんなが「笑顔」になっていきます。ちなみに、昨年は「金賞」とりました!!