『学び合い』に基づく授業では、「教授(学習者視点での学び)は、子どもたちに任せる。教師は、子どもたちが、学びやすい「環境」を整備すること」が重要です。ここでは、今までに、子どもたちから要望があったもの、目的を達成するためにあるとよいかもしれないもの(ハード面)をご紹介します。

「手作りネームプレート」

 その時々で、どの生徒が課題を終えたか、だれが終わっていないかが、このプレートを移動させることでわかります。生徒にとっても、誰に質問にいけばよいのか?誰に教えにいくべきか確認できます。いわゆる「可視化」の一つです。

 4月の学活でつくります。発泡スチロールの板を適当な大きさにカットして、マジックで好きなデザインでネームプレートを作ります。クリアテープで表面を保護して、裏にマグネットを貼ります。使わないときは、黒板の端に並べて置きます。

 席替えや話し合いにも使えるので便利です。

 しかし、ここで重要なことがあります。最後に一人だけネームプレートが残ることです。もし、毎回、同じ子どものネームプレートが残るようであれば、その子のその教科に対する意欲はもちろん下がります。それだけでなく、劣等感を感じさせてしまします。そうならないようにするためにはどうしたらよいかを、子どもたちに考えさせねばなりません。また、慣れてくると、課題を達成できてなくても、ネームプレートを移すような子どももでてきます。そうならないためにも、このプレートの真の意図を子どもに浸透させておかなければなりません。

『学び合い』タイマー

 「さぁ どうぞ!」の直後にスタートするタイマーです。残りの分数が表示されます。秒数は、下のひよこが右から左へ1分間で移動してわかります。また、残り時間に応じて、気にして欲しいコメントも表示されます。

 ただ、DVDなので、細かい時間設定はできません。DVDのメニュー画面で、「25分」「30分」「35分」のいずれかを選択して、再生させています。

 「時間」の「可視化」の一つですが、だんだん子どもたちは時間の感覚になれてきて、一生懸命つくった割りには、使わないことも増えてきました。

100円ショップ「ホワイトボード」

 20cm×30cmの大きさ(理科の教科書より少し大きいぐらい)のホワイトボードです。100円ショップで購入できます。生徒からの要望で導入されたそうです。黒板は解放していますが、計算問題などで生徒が活用しているようです。先輩の先生が利用しています。はじめは、3枚でしたが、生徒からの希望があり、現在10枚フル稼働中だそうです。

『学び合い』掲示物

一般教室だけでなく、理科室や音楽室などすべての教室に、『学び合い』で大切にすべきことを行動レベルで表現した掲示物を掲示しています。2年前に作りました。サイズはA1サイズで、教室の前面に貼ってくださいとお願いをしています。生徒向けに作っていますが、先生方にも意識して授業を行って頂くこともねらっています。今では、子どもたちの方が『学び合い』という言葉をさまざまな場面で使い、そのよさを感じとっているようです。