(アドバイス)
○ 導入時、板書や説明の時間が長すぎる!
「板書する→書き写す」この時間がもったいない!確かに、学習内容を押さえるためには必要なことであ るが、なるべく簡潔に!注意事項や伝えたいことは、プリントに書いて配付で十分ではないか?本当に 必要なことを精選し、導入は5分程度で!
○ 教師が課題をチェックしているが、チェックを受けるために並んでいる生徒にとって、並ぶ時間が無駄で
ある。それだったら、模範解答を一部、教卓に置いておくだけで充分!
○ 週1回の異学年異教科『学び合い』を行うことで、『学び合い』の土壌ができます。ただし、その時は、 2学年では行わないこと。2学年の場合、上級学年が「お世話係」に徹してしまうからです。だから、3 学年合同『学び合い』がいい。特に、中学の場合、3年生の必死の姿を、2年生が見ることで、進路の意識 をもたせることができます。「学校全体が1つのチームであり、全校生徒が幸せになることを実現する」 意識ができると思います。
(質疑応答)
Q 遊ぶ子や一人ぼっちになる子が出るのではないかと不安です。
A 教師は、教師の意図と反する生徒に目がいきがちです。しかし、周囲の子にアプローチして、「共に高 め合うとはどういうことなのか?遊ぶ子をほったらかしていいのか、一人の子を作っていいのか、周囲の 生徒に語ることで無くなります。
Q 活動の終盤に、課題をクリアした生徒が大半を占め、できていない子が数名の場合、クリアした生徒が 手持ちぶさたになるのですが…。
A 「予習」を推奨しましょう!ただし、できていない子が見捨てられていないことを確認(生徒が)して からの予習です。さらに、「予習」をしてくることで、次の時間、できる子はできない子に関わる時間が 増えます。つまり、「予習は、自分のためにするものではなく、友だちの為に行うのです」。予習をして くる子を増やすには、予習をしてきた子を全体の前でほめる。「君は、みんなのことを思って予習をして きてくれたんだね」という具合に…。
Q 今、一斉授業をやっています。そこで、少しでも『学び合い』のテイストを授業に入れようと、「小先 生」(教師が指名した生徒が、教えに行く)を行っているのですが…。
A やめたほうがいいです。なぜならば、その子(小先生)が、教えられる側の子にとって、ベストな教え 手とは限らないからです。
Q 「一人も見捨てない」を分析する方法
A 十分とは言えないが、「得点分布」と「Q-U」で見てはどうでしょうか?あくまで、生徒の実態の一 部分しか見えないと思いますが、その一部分でも教師が分析して、自分の授業を振り返ることができると 思います。
Q 授業の中盤から、発展的な内容を議論する子どもたちが出てきました。素晴らしいことなので、推奨し たいのですが、子どもたちみんながそちらに偏ってしまうと、教えに行く子が減りそうなのですが…。
A 教師は、あくまでOUTPUTを評価すればいい。最終的な授業の目標は、「課題を全員が一人も見捨 てず克服すること」それさえ、できれば。それを、要求すればいい。