生徒のつまずき集

 ここでは、授業をやっていて「えっ、そこでつまづくの?」といった教師の視点では気づかなかった「生徒のつまずき」をご紹介します。おもに、「言葉」のつまずきが多いです。ちなみに、私が中学の頃、「頭がい骨」を「あたまがいこつ」(頭が遺骨)と本気で読んでいた友だちがいました。


「水溶液」にて

「一様に」

 「水溶液中では、溶媒に溶質が一様に広がっている。」

 S:「一様(いちよう)ってなに?」「一様(ひとさま)?」

 T:国語辞書で調べてみて。

 といったぐあい。


「合成抵抗」にて

「通分」「逆数」

 S1:並列回路の時の公式って、1/R=(1/R1)+(1/R2)なんそれとも、R=(R1*R2)/(R1+R2)なん?

 S2:どっちも同じだよ。逆数の足し算やん。

 S1:だから、まず通分して、逆数にしたらいいと。

 S2:通分?逆数?


「電力」にて

「k(キロ)」

 S1:1kW(キロワット)って、100W(ワット)?

 S2:いや、1000W。

 S1:ん?1km(キロメートル)って、何m(メートル)?

 といったぐあい。

 k(キロ)=×1000とかm(ミリ)=1/100が分かっていないんですね。


「電流がつくる磁界」にて

「同心円状」

 「直線の導線に電流が流れているとき、同心円状の磁力線が書ける。」

 S:「同心円」ってなに?同じ心の円??T:数学とかで知らない?S:あっ同じ中心の円!?

 T:そうそうS:でも、同じ中心の円って何?

 といったぐあい。


「超伝導」にて

「リニアモーターカー」

 T:「リニアモーターカーがあるやん。あれに超伝導の技術が使われているんよ!」

 S:「………。」「リニアなんですか?」

 T:「えっ(汗)、もしかしてリニアモーターカー知らない?」

 S:「はい」

 しゅーりょー。

 今の子は、リニアモーターカーを知りません。後日、写真としくみのプリントと動画を見せました。


「日本の気象」にて

「一様に」(3回目の登場)

T:はい、また出てきました「一様」。「性質が一様な空気の塊」ってどんな意味?

S:あーあったね。「一様に」。「同じ」って意味だっけ…

  忘れたから、辞書を引こ!

今回で3回目の登場「一様」。さすがに子どもたちも慣れたもので、早速辞書を引き、黒板に意味が書かれました。


「日本の気象」にて

「長江」?「長河」?(漢字の間違え)

T:チョウコウってどんな漢字か書ける?社会ででてきたやろ?

S1:チョウコウって川の名前やろ?こうやろ!→「長河」

S2:なんかちがう気がする。コウガは「黄河」やけど「河」じゃなくて「江」やろ。

中国の川ということで、「黄河」と「長江」が入り交じって「長河」なんでしょうか?